再び“チームの心臓”へ

   2015/06/08

チュニジア戦、課題と成果を知るための4つのポイント。世界での戦いへ重視すべきは後半より前半か
引用元:フットボールチャンネル 3月29日(日)10時30分配信
http://www.footballchannel.jp/2015/03/29/post79730/

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「誰が出てもあの時間帯なら点を取れた」

チュニジアとの初陣を終えたハリルジャパン。この実戦から見えた成果と課題はどのようなものだったのだろうか。監督、選手の言葉から4つのポイントに分けて検証する。
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チュニジアとの一戦から一夜明け、31日のウズベキスタン戦が行われる東京に移動した日本代表。新体制の初陣は「試合結果」「既存戦力のチェック」「新戦力の発掘」「新たな戦術の導入」という4つのポイントに分けることができる。
まず、「試合結果」という点では2-0のスコアは十分に満足できるものだろう。ハリルホジッチ監督も試合会見で「非常に満足している。本当にいい試合をした」と満足感を示しており、まだまだ完成度が低い状態でのスコアとしてはこれ以上ないものだ。
次に「既存戦力のチェック」。試合を決めた2得点には本田圭佑、香川真司、岡崎慎司とこれまでも攻撃の核として戦ってきた3人が絡んでいる。
指揮官も「彼らが能力の全てを出せばゲームが変わるということを見せてくれた。日本のキーとなる選手だ」と、試合に及ぼす影響力の大きさを高く評価した。
さらに、1ゴール1アシストを決めた本田も試合後に「流れを変える役割を求められて(香川と)2人が入ってすぐに変えられたと思っている」と胸を張っていた。
その一方で、先制点を決めた岡崎は「誰が出てもあの時間帯なら点を取れたと思うし、相手チームが完全に疲れてモチベーションも低かったから、ぜんぜん参考にならないと思う」と語った。
一見すると、『前半の攻撃陣<後半の攻撃陣』のように見られがちであり、『貫禄を見せつけたW杯組』という印象を与えるが、当事者の岡崎は決してそうではないことを示唆した。

「しっかり今のスタメンを脅かせるようにしたい」

その上で、「それより若いやつが最初に出て、やろうとしているっていうか、監督も変えようとしている。ここからだと思うんで、それを忘れてはいけない」というように、3つめの「新戦力の発掘」というポイントを重要視した。
「みんな特徴がある。そういう部分で競えるのはすごく楽しい。自分の経験を伝える側だと思っているし、むしろ最終的に自分を超えて、自分もそれを超えてみたいなのが一番いい。結果の出し合いじゃないけど、誰が結果出すんだってところだと思う」
特定の選手にポジションが約束されたチームに成長は見込めない。今後、“ザックジャパン”が越えられなかった世界の壁を越えるためには新たな世代の台頭は不可欠だ。
その新戦力の1人、川又堅碁は試合後に「ゴール決めてないから全然意味ないよね。俺は結果が出てFWやと思っているから」と悔しさを露わにし、永井謙佑は「しっかり今のスタメンを脅かせるようにしたい」と意欲を高めた。
川又は、センターFWとして先発しながらも得点を奪えなかったことは事実。しかし、彼にとって代表デビュー戦であり、国際レベルのDFとの対峙は確実に経験値としてプラスとなったはず。
当然、今後のJリーグでの取り組み次第ではあるが、この川又が見せた悔しさは「発掘」という点で成功だったと言えるだろう。
では、最も重要なポイントでもある「新たな戦術の導入」はどうだったのだろうか?
この点に関して、最も理解しているのが吉田麻也と長谷部誠の既存戦力でありながらフル出場した選手だろう。
ハリルホジッチ監督は、チュニジア戦前の準備期間で「球際の強さ」「縦に速い攻撃」を重視していたが、吉田は「監督の要求にしっかり応えようっていうプレーは前半から見られたと思うし、クオリティは抜きにしてもそういう姿勢はよかったんじゃないかと思う」と一定の手応えを感じていた。

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「今までのメンバーがどれくらい出来るかも試される」

長谷部も「選手全員が球際で戦う部分やアグレッシブさとか、試合の中での強度っていう部分では間違いなく上がっていたと思う」と評価した。
しかし、長谷部は「今までのメンバーが出た後半残り20分くらいの時はどちらかというと今までに近いようなポゼッションサッカーだった。それで結果が出たというところもある」とも語っている。
この言葉は非常に重要な意味を持つ。ザッケローニ監督の下で実践してきたサッカーは、アジアやホームでの親善試合では強さを発揮したものの、アウェイ親善試合やコンフェデ杯、W杯といった世界レベルの舞台では全くと言っていいほど通用しなかった。
つまり、ロシアW杯で決勝トーナメント進出を果たすためには、後半ではなく前半に注目していく必要がある。とはいえ、長谷部が「今までのメンバーが裏への動きとかでどれくらい出来るかも試されると思うし、そういう意味ではこれから」と語るように、既存の選手たちが全く異なるサッカーを実践できるかは未知数だ。
もちろん、香川はそもそもショートカウンターでこそ力を発揮する選手であり、本田はカウンターが機能していた今季序盤のミランで得点を挙げてきた。岡崎もマインツはブンデスにおいて決して強者ではなく、ボールを持てない展開が多い中でも結果を残している。この3人は、決して“堅守速攻”で生かせない選手ではない。
このチュニジア戦で得られたものは、一連のネガティブな空気を変えるための勝利。そして、日本が世界で戦うための“真のスタイル”構築のための第一歩といったところか。
今後の戦いでは、ハリルホジッチ監督のスタイルがどこまで浸透するかが重要となる。そして、それを正当に評価するためにもハイレベルな相手との試合は不可欠だ。
しかし、コンフェデ杯への出場権はない。それだけに、やはりアウェイでの親善試合をいかに増やすかが鍵となるだろう。

固定は禁物だが――。ハリル流を体現した“チームの心臓”長谷部。若手の最高の手本に
引用元:フットボールチャンネル 3月29日(日)14時2分配信
http://www.footballchannel.jp/2015/03/29/post79756/

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指揮官の高い要求に応えた長谷部

ハリルホジッチ監督が求める球際の強さと縦への意識。それを体現したのが長谷部誠だった。ザック時代には噛み合わなかった部分もあるそのプレースタイルだが、新指揮官の戦術にはマッチ。若手の手本となるパフォーマンスを見せた。
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ハリルホジッチ監督の初采配となったチュニジア戦は新たな指揮官の方向性、選手たちの意識を示すことに関しては上々の試合だった。
もちろん現時点の質はA代表のそれとしては不十分だし、ハリルホジッチ監督も「奪ってから最初のパスで、まだまだ短いパスを使いすぎている」こと、速さを追求する中で正確性が伴っていない部分もある。
また対戦相手のチュニジアもレーケンス監督が試合後に語った通り後半の途中で、運動量がガタッと落ちた事実を考えれば、終盤の2得点を手放しで喜ぶのも危険だろう。
それにしても、縦を狙う積極性やそのイメージをチームとして共有する姿勢、守備における連動の中で球際に厳しく行く姿勢に関してはハリルホジッチ監督が求めるものを出そうとした。選手たちが向上しようとしていることが観る側にも伝わってきたことは非常にポジティブだ。
今回は多くの代表経験が少ない選手にチャンスを与えるという目的があったわけだが、それにしてもハリルホジッチ監督の要求に最初から高いレベルで応えている選手が1人いた。キャプテンマークを巻いた長谷部だ。
コンパクトなディフェンスの中心を担いながら、ボールを奪ったところから起点になるパス、中盤でボールを引き出してから縦に付けるパスなど、この試合でのプレーメーカーは間違いなく長谷部だった。

「オートマティズムとメンタリティが必要」

結果的に成功はしなかったが、吉田麻也が相手のパスをカットしたところから、前線の永井にボールを付け、そこからの落としをダイレクトでサイドスペースを走る酒井宏樹に出した縦パスはハリルホジッチ監督が植え付けようとしている攻撃を象徴するシーンだった。
ザッケローニの指揮する日本代表では、中盤で短いパスをつなぐスタイルにあって、縦に急ぎすぎる長谷部の意識は周囲と噛み合なかった部分があるが、アギーレ前監督のもとで存在感が高まった。そしてハリルホジッチ監督が攻撃で求めるプレーは、さらに長谷部のイメージにマッチした感がある。
ハリルホジッチ監督はメンバー発表の会見で「勝つためには、ある程度のオートマティズムとメンタリティが必要になってくる」と語ったが、長谷部に限れば現時点でもその2つをかなり高いレベルで備えていることは確かだ。
守備に関してもフランクフルトで重要なポジションを担うことで、ヴォルフスブルク時代に出番を失っていた当時より、機動力も人に対する強さも改善されている。ハリルホジッチ監督の要求も、ドイツの基準に照らし合わせれば特に目新しいものではないだろう。
“初陣”のチュニジア戦でキャプテンマークを巻いた長谷部だが、現時点であくまでゲームキャプテンであり「最終的に決めたキャプテン」ではない。3年後を見据えても、若い選手からキャプテンを任される存在が出てきてほしいが、「ロジックだと思っている」と語るハリルホジッチ監督の判断には反対する余地が無い。

長谷部を手本に。求められる若手の突き上げ

ロシアW杯の時に34歳となる長谷部がすでにハリルホジッチ監督の基本コンセプトを理解し、プレーで表現していることを考えれば、彼自身のクオリティがここから大きく向上するというのは難しいかもしれない。
しかし、見方を変えればプレーの指標となるべき選手がいることで、周囲の選手が引き上げられ、相乗効果を発揮することで、チームのパフォーマンスが高まるだろう。
だからと言って、今から長谷部をチームの軸として固定すれば過去のチームの二の舞になりかねない。チュニジア戦で自陣の守備では資質の高さを見せながら、高い位置のプレスやパスのつなぎ、飛び出しなどに課題を残した山口蛍、この日は出場機会が無かった柴崎岳や青山敏弘の突き上げが求められる。
ハイレベルな競争の結果として3年後に長谷部がレギュラーを張り、キャプテンマークを巻いていることは問題ないが、今から絶対的な存在として頼り続けるのは危険だ。
「リスクはあるが、色んなプレーヤーの情報がほしい」と語るハリルホジッチ監督も、ウズベキスタン戦に限らず、予選を戦いながら若い選手にチャンスを与えていくはずだ。
その時に少しでも高いパフォーマンスで応え、そこからさらに向上していくためにも、長谷部のプレーを是とも映像で見直してほしい。
代表メンバーに入らなかったボランチの選手にとっても、チュニジア戦の長谷部は“良い見本”になるものであり、今後のアピールの意味でも参考になるパフォーマンスだった。

【代表DATA分析】チュニジア戦
引用元:スポーツ報知 3月29日(日)7時3分配信
http://www.hochi.co.jp/soccer/japan/20150328-OHT1T50250.html

◆キリンチャレンジカップ2015 日本2―0チュニジア(27日・大分銀行ドーム)
ボランチがハリル流を体現した。スポーツ報知では日本代表のチュニジア戦(27日)を独自に徹底解剖。ダブルボランチで先発したMF山口、長谷部は前方へのパス割合が高い数値をマーク。アギーレ監督時代の1月のアジア杯の数字を大きく上回り、ハリルホジッチ新監督の目指す「縦へのスピード」を体現する結果となった。
ハリル改革を演出したのはかじ取り役の2人だ。山口は84分間の出場で44本のパスをマーク。そのパスを前後左右の4方向に分けて見ると、54・5%にあたる24本が前方へのものとなった。フル出場した長谷部も74本のパスのうち30本(40・5%)を前方へ。心臓部を担うコンビが縦へのスピード感を生み出していたことが読み取れる。
特に山口は1タッチを多用し、シンプルなパスでチャンスを生み出した。前半21分には左サイドでDF藤春からボールを受けると、右足ダイレクトの縦パスでペナルティーエリア内の武藤にスルーパス。後半22分には長谷部からのパスを受け、再び右足ダイレクトでペナルティーエリア内の藤春につなぎ、FW川又のフィニッシュにつなげた。後半は63・2%にあたる19本中12本が前方へのもの。派手さはないが、1タッチで攻撃のテンポを変えるスイッチャーとしての役割を果たした。
アギーレ前監督時代の1月のアジア杯では4試合トータルでボランチに入った遠藤は46・0%、長谷部は34・4%が個人の全パス数に占める前方へのパスの割合だった。ザッケローニ監督時代のポゼッションサッカー(横パスを多用するため、前方へのパス割合は低い)からの脱却を図り、縦への推進力を増したアギーレ時代でもこの数値だ。
山口が遠藤の数値を超えたのは、効率良く前へボールを運ぶ意識を持っていたということだ。長谷部は、1月の自身の数字よりも6・5%増加。同じ選手でも意識づけされるだけで、こうも変わるという典型的な例だ。
「奪ったら裏を狙えとしつこく言われている」と長谷部。心臓部の2人の意識がハリル流を生み出すスイッチになっていた。

ハリル監督先頭歩き東京入り 31日ウズベク戦
引用元:日刊スポーツ 3月28日(土)21時3分配信
http://www.nikkansports.com/soccer/japan/news/1453510.html

ハリルホジッチ監督(62)率いる日本代表が28日、羽田空港着の航空機で大分から東京に入った。
27日に大分・大分銀行ドームでチュニジアと戦い2-0で快勝。この日午前に軽めの練習を終え、31日のウズベキスタン戦(味スタ)に備え移動した。
そろいのスーツで到着。羽田空港内では指揮官が先頭を歩き、チュニジア戦で主将を務めたMF長谷部誠らが続いた。
サングラスをかけたFW本田圭佑は、待ち受けたファンの声援にさっと手を挙げてこたえていた。

サッカー日本代表、ウズベキスタン戦は選手大幅入れ替え
引用元:朝日新聞 2015年3月30日21時23分 配信
http://www.asahi.com/articles/ASH3Z4DZDH3ZUTQP009.html

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サッカー日本代表(世界ランク53位)は31日、国際親善試合のJALチャレンジカップ、ウズベキスタン(同72位)戦(東京・味スタ)に臨む。就任2試合目となるハリルホジッチ監督は、2―0で勝利した27日のチュニジア戦からの大幅なメンバー入れ替えを明言。国際経験の浅い国内組をふるいにかける。
ハリルホジッチ監督は30日、試合会場で会見に臨み、「初戦と全く違う選手でやる。リスクがありすぎるかもしれないが、合宿に来てくれたほとんどの選手を使う」と語った。
23日からの合宿では、異例の大量31人を選出した。ケガ人が出て現在は29人。そのうち、チュニジア戦では17人を起用。FW川又(名古屋)、DF藤春(ガ大阪)、FW宇佐美(同)の3人を代表デビューさせた。

サッカー日本代表 ウズベキスタン戦へ調整(リンク先にニュース動画有)
引用元:NHKニュース 3月30日 22時09分 配信
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150330/k10010033151000.html

サッカー日本代表は、ハリルホジッチ監督が率いて2試合目の強化試合となる31日のウズベキスタン戦に向けて、会場のスタジアムで調整しました。
日本代表は、31日の試合会場となる東京・調布市の「味の素スタジアム」で、30日夕方、およそ1時間半の練習をすべて公開して調整しました。
選手たちは、まずランニングやワンタッチでの素早いパス回しをこなしたあと、12人対12人で試合形式の練習を行いました。
この中では、サイドからの素早いクロスボールをゴールにつなげるプレーを繰り返し、ディフェンダーの太田宏介選手が得意の左足から正確なボールを何度も繰り出していたほか、前の試合で代表デビューを果たしたフォワードの宇佐美貴史選手も左サイドをドリブルで持ち込んで、右足の外側を使って素早く質の高いクロスボールを上げていました。
宇佐美選手は、続いて行われたシュート練習でも左右の足で強烈なシュートを放って、状態のよさを伺わせました。
しかし、ヘディングシュートの練習ではなかなかゴールを決められず、ハリルホジッチ監督にやり直しをさせられて、ようやくシュートが入ると笑みを見せていました。
宇佐美選手は、「練習の時から自分の動きをしっかりと出せるよう努めている。試合では、監督が求める相手ディフェンダーの裏への動きでチャンスを作りたい」と代表初ゴールへ意気込みを話しました。

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