コパ・アメリカ正式辞退に今後の代表強化の問題を思う

   2015/05/14

サッカー南米選手権(コパ・アメリカ)の辞退が正式に決定になりました。

「コパ・アメリカの参加を断念」(引用元:J’s GOAL)

今更、この件の問題点はこうだったああだったとそんな事を言ったって、正式辞退が覆るわけではないですし、そのあたりは各メディアのプロの方がきちんとまとめて下さってるので、私は「これからの話」を一つだけしたいと思います。

今後の日本代表の強化の仕方

日本サッカー界は今、今までに経験した事のない状態になってます。それは、海外クラブ所属選手が増えた事。そしてその選手達が所属クラブで主力又は主力級である事。

2011年のアジア杯で召集となった選手23人の内、実に10人が海外クラブ所属です。初戦のヨルダン戦、最初にピッチに立った11人の内、今野選手・遠藤選手・前田選手以外は全て海外クラブ所属選手なのです。この流れは、今後どんどん加速していくでしょうし、むしろ加速しなければ問題だと思います。

そうなるとまず問題となるのは、「海外所属選手の拘束問題」です。

既に欧州では、代表召集をしたい各国協会と応じたくない所属クラブとで軋轢があり、実際に訴訟も起きています。クラブの権益は守られるべきものなのは間違いなく、その流れから欧州強豪国は代表召集になるべく時間を使わない様にしています。パッと集まりパッと戻る…代表拘束日程を少なくする方向にシフトしてるのです。
(ただ日本は立地の問題から欧州クラブ所属選手はどうしても移動時間がかさみますが…)

日本も、海外組と呼ばれる海外クラブ所属選手が増えた以上は、最早欧州リーグを無視しての代表召集は出来なくなりました。召集の強制権を行使してもしなくても、クラブとの対立は避けられなくなると思います。

そしてこの召集問題は、何も海外クラブだけではありません。

当然Jリーグのクラブだって、選手が一定期間でも抜けるのは芳しくなく、主力選手が何人も招集されれば、戦力の大幅ダウンを余儀なくされます。況してや今回のコパ・アメリカの様に、リーグの日程と大会の日程が被ってしまえば、いくら日本の為だとは言え、快諾なんて出来る筈もありません。

日本サッカー協会は今後、日本代表の強化の為に、2つの点について考慮しなくてはならなくなったと思います。

一つは
「ベストメンバーを揃える為の布石作り」

海外組の招集をスムーズにする為に、Jリーグのシーズン設定を欧州と同じ秋春制に変更する事や、各クラブにいざと言う時協力してもらう為に、例え国際Aマッチデーだとしても無駄な親善試合は控える等の対策が必要になると思います。当然それには日本独特の「四季の強弱」が問題となりますが、それについては現行制度でも存在しており、どちらに変えても大変である事は避けられないのが現状です。

そしてもう一つは
「ベストメンバーを揃える事に拘らない前提作り」

今までは日本代表と言えば海外組ありき各クラブ主力ありきのメンバー構成で、観戦しに行く私たちもそのつもりでいた様な気がします。これからはベストメンバーを組めない状況下を常に想定し、試合設定や遠征日程等を考えなくてはならないと思います。

日本のサッカー人気を代表イベント毎の一過性で終わらせず、代表人気だけに終始しない基盤作りを、日本サッカー協会・Jリーグ協会には築いて欲しいです。

コパ・アメリカ辞退について報告する記者会見上で、原委員長が語った一言が私にはとても印象的でした。

「(選手が)集まってやるだけが強化の方法ではない」

今後の日本サッカー協会に期待します。

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