敗退のショック

   2015/09/16

長谷部「整理は全くついていません」ア杯敗退のショック吐露
引用元:サンケイスポーツ 1月29日(木)0時50分配信
http://www.sanspo.com/soccer/news/20150129/bun15012900490001-n1.html

日本代表主将のMF長谷部誠は27日、拠点のドイツに到着した。同日には公式ブログを更新し、「敗退してから数日経ちますが、正直整理は全くついていません。しかし、立ち止まる訳にはいきません」とアジア杯準々決勝敗退のショックを正直に吐露。
「もがき続けた先に何か答えがある事を信じて、また明日から頑張っていきます!」と誓った。31日のブンデスリーガ再開初戦のフライブルク戦(アウェー)では先発が有力だ。

【日本代表 総括】サッカーダイジェスト特派記者によるアジアカップ出場全選手と指揮官の評価
引用元:サッカーダイジェストWEB 2015年01月28日 配信
http://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=7316

印象深かったヨルダン戦での長谷部のフェアプレー。

大会連覇を懸けてアジアカップに臨んだ日本代表は、グループリーグを3戦全勝で通過したものの、準々決勝でPK戦の末にUAEに敗れ、大会から姿を消した。内容では、依然アジアでトップクラスの実力を持つことを証明しながら、勝ち切れなかった今大会の日本代表の戦いぶりを、『サッカーダイジェスト』特派記者はどう見たのか。4試合を通じての選手のパフォーマンス、監督の采配を評価する。

(中略)

MF
17 長谷部誠
今大会成績:4試合・0得点
「集中していなかった」UAE戦の開始10分以外はアンカーとして無難に振る舞った。印象深かったのは、ヨルダン戦だ。反則覚悟で潰しに来た相手の挑発に乗らず、フェアプレーで対抗。守りのお手本をピッチで示した。チームMVPの働き。

(中略)

*他の選手の評価についてはリンク先をご覧ください

選手の自主性に任せたアギーレ流の功罪 アジアカップで見えたチーム作り
引用元:スポーツナビ 2015年1月28日 12:00 配信
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/sports/soccer/japan/2015/columndtl/201501270008-spnavi

堅実で効率的なビルドアップ

AFCアジアカップの準々決勝で敗退が決まった翌朝、霜田正浩技術委員長がハビエル・アギーレ監督に引き続き指揮を任せることを表明した。その理由として挙げたのが、サッカーの質が着実に上がっていることだ。
連覇を掲げて挑んだ大会で敗退したことは重く受け止める必要があるものの、この結果を持って日本のクオリティーが下がったと評価する必要がないのは確かだ。
準々決勝までの4試合、相手は全て中東勢だったが、それぞれが違う守り方で日本代表の攻撃を封じにきた。その中でも日本は中途半端な位置でボールを失わないことを意識しながら、センターバック(CB)とサイドバック(SB)のつなぎにアンカーの長谷部誠、インサイドハーフの遠藤保仁が絡み、薄くなったエリアを突いて、アタッキングサードまで継続的にボールを運ぶことができていた。
アルベルト・ザッケローニ前監督はサイド攻撃を主体として、かなり細かなポジショニングまでこだわったが、アギーレ監督は個々の動き方にかなりの自由を与え、試合の状況に応じて選手が判断することを容認している。その代わり、ボールをワイドに速く回すこと、縦が空いたら間髪入れずにボールを入れていくこと、無駄にボールを回して奪われるリスクを冒さない意識を徹底して指示し、堅実で効率的なビルドアップを実現した。

流れの中で崩しの起点を作ることができている

その効果は4試合の中で随所に表れている。イラク戦で本田圭佑がPKを獲得した場面はこうだ。吉田麻也が右ウイングから引いた本田にボールを付け、香川真司、長谷部との絡みで相手ボランチのプレスをかわす。その後、岡崎慎司が長谷部からクサビを受ける。そこから左サイドに展開して乾貴士、本田、遠藤とつないで相手のSBをつり出し、裏に抜けた乾のショートクロスに香川がフィニッシュ。GKがはじき、リバウンドをペナルティーエリア内で本田が拾ったところを相手DFに挟まれる形で倒された。プレーの順をなぞると少々複雑かもしれないが、要するに後方からのパス、中盤でのボール回し、クサビのパス、サイドでのボール回しを組み合わせてイラクの屈強なディフェンスを破り、決定機に結び付けたのだ。
この間、10本ものパスをつないでいるのだが、大事なのは1つのエリアに固執せず、流れの中で生じるスペースを見ながら崩しの起点を作ることができていることだ。アギーレ監督のスタイルが植え付けられていない初期の親善試合では、とにかく縦に速くつなぐ意識やロングボールが目立ったが、ワイドなビルドアップに局面のコンビネーションを織り交ぜるスタイルが構築されるに従って、ポゼッションも安定してきた。

選手の判断に委ねられ、応用が利く

ポゼッションというと中盤でのボール回しをイメージしがちだが、アギーレ監督の場合は2人のCBとアンカーが主体となり、2人のMFは効果的なアクセントとして絡むことで、相手に的を絞らせることを防ぐ。それと同時に、相手の守備に応じてあらゆる方向からアタッキングサードに侵入することを可能にしている。
例えば、3試合目のヨルダン戦は相手が中央を厚くした4−3−1−2でトップ下の選手が長谷部をマンマークしてきた。そのため、無理に中央は使わず、遠藤もワイドに流れる形で、サイドチェンジのパスを効果的に使いながら、サイドをえぐる攻撃を多くしていた。
スタイルと書いたが、それは速く、広くピッチを使ってビルドアップするコンセプトであり、相手の守り方によってどこをどう攻めるかは監督からアイデアは提示されても、試合中は選手の判断に委ねられる。そうした応用力を大事にすることで、相手がどんな形できても効果的な攻撃を繰り出せるようにチーム作りを進めてきているのだ。
そうした攻撃が機能するほど目立たなくなったが、良い形でボールを奪った時には素早く縦を突く、ショートカウンターの意識も見られた。象徴的だったのがヨルダン戦(2−0)の先制点。吉田のサイドチェンジを乾が受けようとしたところで、一度は相手にカットされるが、直後にロストしたボールを奪い返すと、遠藤、長谷部、乾と素早くつなぎ、最後は岡崎が放ったシュートのリバウンドを逆サイドの本田が押し込んでいる。

徹底されていたバランス良くカバーする意識

アジアの、しかも中東のチームに対して、なかなか典型的なカウンターで得点を奪うことは難しく、どうしても自分たちがボールを持って攻撃に出ることが多くなる。シュート数で圧倒的に相手を上回りながら、なかなか得点が入らないというのもある意味で仕方の無い部分ではある。
攻め込みながら、なかなか得点を奪えない状況が続いても、落ち着いて試合を運ぶことができた理由は守備が安定していたことだろう。UAE戦では立ち上がりにアーリークロスを裏に蹴り込まれ、相手の狙いがはまる形で失点してしまった。あの時間帯でのプレスのかけ方、吉田と森重の裏の取られ方、川島の対応は拙かったが、4試合で1失点という結果が示す通り、アジアカップを戦い抜く意味では十分に機能していた。
守備は高い位置からボールを奪いに行くのが基本型だが、闇雲に人数をかけるのではなく、誰かがボールに行ったら周りの選手がバランス良くカバーする意識が徹底されていた。特に効果的な働きをしていたのが長谷部と右SBの酒井高徳で、長谷部は中央をケアしながら必要に応じてワイドにスライドし、相手のストロングポイントを効果的に消す役割を果たした。酒井は逆サイドの長友が高く上がる分、同サイドをケアしながら、必要に応じて中央の裏もカバーしていた。

「成熟した選手たちの判断を奪いたくない」

アギーレ監督は練習からハイテンションで選手を鼓舞し、良いプレーにも悪いプレーにも大きなジェスチャーで声を張り上げる。テンポが遅い時に「バババババッ」と発して速めるのはパス練習の風物詩ともなっている。大会中は非公開が多くなったが、酒井が「刺激を与えてくれる」と語るように、選手たちは監督のテンションに引っ張られる形でプレーを高めていった。
食事をそろって取るなどの規律はあるが、ミーティングは基本的に当日の移動前で、相手のビデオを見せるのも基本的にはその時だけ。ただ、リラックスルームには対戦相手の過去数試合のビデオが置いてあり、各自でチェックし、質問があれば監督やスタッフに聞くことができる。そうしたところから選手の自主性をうながし、ベースはあっても型にはまらないチームを構築した。
また選手たちにはタイミング良く声をかけ、やる気をうながすなど、人間味のある接し方でチームを盛り上げた。UAE戦の前日会見では同席した長友佑都が質問の回答に詰まった時、先に「佑都は戦うことができる力強い選手であり、他の選手たちに愛され、敬意を払われている。右でも左でもリズムを作り、意欲も見せ、それは他の選手にも伝染していく。明るい性格がグループに勇気を与えていると思う」と答え、静まり返った場の空気を回復した。
締めるところは締め、盛り上げるところは盛り上げる。そして、フォローするところはフォローする。そうしたアギーレ監督のマネジメント力はプレーにも好影響を与えたと言える。攻撃も守備もアギーレ監督が繰り返し強調するベースの部分を崩すこと無く、対戦相手の攻め口、守り口や試合展開に応じた状況判断を選手がしていく。「成熟した選手たちの判断を奪いたくない」という指揮官の方針はしっかりパフォーマンスになって表れていたのだ。

ゴール前で人が待っている状態

グループリーグで対戦した3カ国より、UAEが日本を研究し、対策がはまったことは苦戦の要因だが、ノックアウトステージの初戦となる準々決勝が、グループリーグより厳しい試合になるのは予想できたことだ。そこで勝ちきれなかったのは日本側にも大きな問題がある。
守備を固めるUAEに対しても手前でボールを回すだけでなく、縦にボールを入れてチャンスを作っていたし、そこから積極的にクロスやシュートも狙っていた。その中でも途中出場の武藤嘉紀と豊田陽平が放ったヘディングシュートは相手を完全に崩しており、決めるべきシチュエーションだったことは確かだ。
しかし、高い位置で起点を作ったところから、ボールを持っていない選手の動きが少なく、ゴール前に選手が入って行く動きにそれまでの迫力がない。ザッケローニ監督時代に見られたように、ゴール前で人が待っている状態になっていた。つまり多くのシュート場面において相手の守備の要となるGKとCBのポジションは崩れておらず、よほどのシュートでなければ得点にならない場面だった。

メンバーを固定した戦い方になった訳

そうした現象の原因が疲労にあったことを多くの選手が否定する。選手の立場としては当然だが、理論的に移動も挟む厳しい環境の中、4試合すべてでスタメンを固定するという選択は定石とは言いがたい。韓国は風邪やけがの影響もあるとはいえ、5試合目までに第3GKのチャン・ソンリョンを除く22人が出場している。
その韓国に準々決勝で敗れたウズベキスタンは突破が決まっていないにも関わらず、3試合目で3人の主力を温存してサウジアラビアに勝利した。イラクやオーストラリアもしかりで、総力戦になることを当初から想定した起用法で戦いながら、グループリーグを突破したのだ。特に韓国はウリ・シュティーリケ監督が昨年9月から就任し、日本代表より短い準備期間の中でここまでチームを作ってきており、日本にとっても言い訳材料にはしにくい。
UAE戦の前日会見で「今は疲労が残っているが、当日には100%に持っていける」と語ったアギーレ監督も、90分、120分を戦う中で少なからず疲労が出てくることは想定できたこと。4試合目になって、いきなり固定していたメンバーをガラッと替えるのは難しい判断だが、やはり3試合目のヨルダン戦で主力の3、4人を変更し、途中で3人を下げるといった形で一息入れるべきではなかったか。
しかし、コンビネーション以上にアギーレ監督の判断を難しくしていたのが、“成熟した選手の判断力”を勝負の生命線としている点だ。試合の中での状況判断を選手に委ねる以上、その信頼に足る選手である必要がある。そうした部分のウエイトが強くなりすぎた分、韓国代表のシュティーリケ監督などに比べ、選択の幅を狭めてしまった向きはある。

選手交代から見えた明確な意図と序列

選手交代の意図は非常に明快だが、言い換えれば分かりやすい交代とも言える。武藤なら縦の仕掛けを増やしてゴール前に飛び出し、豊田であれば前線でターゲットになるなど、選手の用途はかなりはっきりしている。武藤によれば、送り出す時の指示も「積極的に仕掛けていくこと」など極めてシンプルだった。
UAE戦でも豊田と武藤が決定的なシュートを放ち、柴崎岳が同点ゴールを決めるなど、それなりに効果は発揮した。だが先発メンバーと同様、そこにローテーション的な意図は薄く、起用されないまま大会を終えたフィールドプレーヤーが5人もいた。その1人である小林悠は「監督はサブにも声をかけてくれて、いつでも見てくれている」と語っていたが、明確な序列が彼らの出場チャンスを阻んだことは間違いない。
その遠因を探ると、アギーレ監督が“アジアカップのテスト”と断言し、多くの新戦力をテストした10月のブラジル戦での惨敗(0−4)に行きつく。そこで結果を出せなかった選手たちの成長を加味して、23人で大会を戦えるチームを、限られた準備期間の中でも目指してほしかったと考えている。
引き続き指揮を取ることが決定的になったアギーレ監督だが、今後は再び若い選手やフレッシュな選手を積極的にテストしていく方針だという。しばらく大きな試合は無く、アジアカップを逃したことでコンフェデレーションズカップの出場権も得られなかったが、軸になる戦術をしっかり植え付けながら、いざという戦いで選手層を強みにできるチーム作りをしていってほしい。

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